管理栄養士より「やさしい食の舞台裏」 第2回

2. とろみの付け方で変わる<飲みやすさ>
とろみはむせを減らす道具ですが、付け方ひとつで飲みやすさが大きく変わります。とろみが均一でないと、水っぽい部分が先に流れたり、ダマが喉に引っかかったりして、むせの原因になります。
ポイントは三つです。一つ目は「混ぜ方」。粉末のとろみ剤は少量ずつ振り入れ、すぐにしっかり攪拌します。素早く全体を動かすことでダマを防げます。二つ目は「置き時間」。とろみは時間が経つと濃くなることがあるため、作ってから提供するまでの時間をできるだけ一定にします。三つ目は「温度と飲み物の種類」。冷たい飲料、温かい飲料、牛乳系、果汁系でとろみの付き方が異なり、温度低下で急に固く感じることもあります。
注意したいのは「濃いほど安全」とは限らない点です。濃すぎると口の中で動かしにくく、飲み込みに余計な力が必要になります。水分摂取量の減少は便秘や体調不良にもつながります。その方の嚥下状態や体調を踏まえた“ちょうどよい濃さ”を、支援者・専門職と共有しながら探していきましょう。

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